クラウド、仮想化、KVM

2011.09.27 Author:

クラウドと言う言葉がすっかり市民権を得たような気がする今日この頃ですが、気づけばクラウドと言う言葉の意味そのものがクラウド(雲の向こうで良くわからん)になってしまったなあなんて思ったり。
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)サービスも、いつの間にやらSaaSと名前が変わっていたり。

クラウドの一つのサービス形態であるIaaS(Infrastructure as a Serviceの略、イアース,アイアス)とは、つまりその、仮想化環境を貸そうかってところで、、、、、、おっと(汗)、失礼しました。

因みにIaasの技術の中核である、貸そうか、もとい、仮想化技術について、さーさんのエントリーに触発された事も有り、私も仮想化について少し述べてみたいと思います。

まずは仮想化技術の歴史から。
OSの仮想化自体、特段真新しい技術でもない事はご存知かと思います。
昨今のブームの火付け役であるVMwareも最初の製品から数えて12年の歴史があります。
x86アーキテクチャを除けば、仮想化技術の起源は1972年に発売されたIBMのSystem370にまで遡ると言う事なので、40年弱にもなるんですね。
何を以てコンピュータの起源とするかも色々あるかと思いますが、考え方によっては、仮想化技術の歴史はコンピュータの歴史ととほぼ変わらないとも言えなくもないのかもしれません。

そしてここでいきなり話が変わりまして、KVMについてちょっと触れます。
KVMは完全仮想化ベースなので、単純に仮想マシンをインストールしただけではパフォーマンス劣化が生じるのは間違いありません。
しかし、今最も勢いのある仮想基盤の一つであるKVMだけに、準仮想化方式に対抗する為の工夫があり、ズバリ、VirtIOという仕組みです。(http://www.linux-kvm.org/page/Virtio)
完全仮想化において、特にパフォーマンス劣化の生じやすいディスクI/OやネットワークI/Oの部分を準仮想化してしまえという機構で、仮想マシン用のデバイスドライバとして提供されています。
KVMを使用していてパフォーマンスにお悩みだったりした場合にはぜひ試してみて下さい。

仮想化の導入を検討する場合、まだまだこれからの技術というご意見も確かにその通りかもしれません。
しかし、40年の歴史があるというのもまた事実だったりもします。
今後も暫く進化を止む事はなさそうです。
となれば、今あるものを使う!これに尽きるのかなあ、なんて思うのは私だけでしょうか。