yumを使ったCentOSのパッケージアップデート

2007.06.08 Author: ぴ

Red Hat Enterprise LinuxのクローンOSであるCentOSですが、CentOS4まではup2dateコマンドを使ってパッケージのアップデート等を行っていました。ところが、CentOS5からはup2date コマンドが廃止されたので、yum (Yellow dog Updater, Modified) を使ってパッケージのアップデート等を行うことになります。

yumはaptと似たような使い勝手でパッケージ管理を行うことができますが、aptよりも高機能になっています。単にパッケージのインストール・アップデート・削除にとどまらず、パッケージグループのインストール・削除も可能となっています。

yumのコマンドの引数の主なものは、

update
check-update
upgrade
remove
list
info
provides
clean
makecache
groupinstall
groupupdate
grouplist
groupremove
search
shell
resolvedep
localinstall
localupdate
deplist
が用意されています。

基本的な使い方として、パッケージのインストール・アップデート・削除を行うには

[特定のパッケージのインストール]
# yum install php

[phpで始まるパッケージのインストール]
# yum install php*

[アップデート対象のパッケージ確認]
# yum check-update

[パッケージアップデート]
# yum update

[パッケージ削除]
# yum remove php
または
# yum erase php

また、インストールされているパッケージの一覧を知りたい場合は、

[yumを使った場合]
# yum list

[rpmコマンドでは]
# rpm -qa | sort
とすれば、確認できます。yumコマンドの方が詳細に出力されます(rpmはパッケージ名称だけ)。

yumの便利なところとして、前述したパッケージグループの管理があります。たとえば、開発用パッケージ(gccなど)を入れていなかったサーバに、急にtarボールのパッケージをインストールする必要が発生した場合などに、威力を発揮します。

[インストールされているグループ一覧を表示]
# yum grouplist

[開発ツール群をインストール]
# yum groupinstall "Development Tools"
※ yum grouplistで表示されるグループ名をダブルクォートで囲ってあげる

[開発ツール群を削除]
# yum groupremove "Development Tools"
このように、非常に簡単に(ダウンロードの時間は相応にかかりますが…)パッケージグループをインストール・アンインストールできるので、必要なときだけ開発パッケージを入れて、普段は削除しておくなどの運用も可能です(セキュリティ的には多少よいかと思います)。

あと、パッケージをインストールやアップデートする場合、当然のごとくローカルディスクに一度ファイルを保存します。そのため、長い間利用しているとディスクサイズを逼迫することも考えられますので、ディスクサイズに余裕がない場合は定期的に削除してあげるとよいです。

[パッケージのファイルをディスクから消去]
# yum clean packages

[全情報を消去]
# yum clean all
ただし、パッケージのインストール・アップデート・削除にあたっては、既存のパッケージとの整合性に関してはyumが処理してくれますが、自作やyum管轄外のパッケージとの整合性は十分に確認の上作業に当たるようにしてください。
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