NTP Stratum
2007.03.09 Author: hoge
NTPとは、機器の時刻を正しい時刻へ補正する為、
開発された時刻同期プロトコルである。
各機器での設定はそれほど難解なものでは無く、
比較的容易な部類に属するのではないだろうか。
但し、一度不具合に陥るとなかなか問題解決出来ない為、
ここではNTP階層構造について触れておく。
NTPは、Stratumと呼ばれる階層構造で管理されており、
上位階層から下位階層へ向けてStratum1~16という数字が適用される。
ルーティングプロトコルのDistanceVectorを思い浮かべてもらいたい。
起点を1としてhopカウントを増やすアルゴリズムである。
簡単には、最上位機器が正確な時計から標準時を取得し、
下位機器はその上位機器を参照する事で時刻を同期する動作を行う。
つまり、最上位NTP機器は、Stratum1としてカウントされて、
それを参照する再下位機器が、Stratum16としてカウントされる
Stratumは16という数値を超えて設定される事は無い。
※GPSや標準電波等と直結されたNTP機器がStratum1となる。
例えば原子時計を搭載したGPS衛星は、
GPSタイムと呼ばれる時刻情報を含んだ電波を送出する。
又、標準電波については情報通信研究機構(NICT)が、
地域の標準時を保持する時刻情報を電波で送出している。
[Cisco機器の設定出力例を掲載する]
hoge#sh ntp status detail
192.168.1.254 configured, our_master, sane, valid, stratum 3
ref ID 192.168.1.1, time C**B8A2E.4DC450C6 (08:33:02.366 UTC Fri Mar 9 2007)
our mode client, peer mode server, our poll intvl 128, peer poll intvl 128
root delay 9.80 msec, root disp 43.50, reach 377, sync dist 49.042
delay 1.05 msec, offset 0.0849 msec, dispersion 0.12
precision 2**20, version 3
org time C**B8A43.9F660E51 (08:33:07.622 UTC Fri Mar 9 2007)
rcv time C**B8A43.9F833B1B (08:33:07.623 UTC Fri Mar 9 2007)
xmt time C**B8A43.9F3C3D7F (08:33:07.622 UTC Fri Mar 9 2007)
filtdelay = 1.05 1.48 1.08 0.93 0.84 1.42 1.01 1.40
filtoffset = 0.08 -0.12 0.08 -0.23 -0.18 -0.17 0.04 -0.12
filterror = 0.02 1.97 1.97 2.94 2.94 3.68 3.68 4.65